東京タワー

リリー・フランキーの「東京タワー」という本が話題になっているらしい。
と、小耳にはさんだ(笑)

どのコメントを見ても、「感動」「号泣」の文字。

ホントかー?
私、こういう事を最初に言われると泣けないタチで。
スターウォーズも前評判高すぎて、映画館にまで行ったのに興醒め。
「世界の中心で愛を叫ぶ」通称セカチューもだめ。

だいたい、リリー・フランキーという方の名前も初めてきくし。
女性なのか男性なのかもわからない(爆)

でもね。私こう見えてもなかなか素直ナンデス。
人がいいという物はとりあえず受け入れてみる。
最初から食わず嫌いもあるけれど、これは読んでみようと思った。
で、本屋にいったら、ない。だからアマゾンで注文して読んでみた。

感想を書くのは難しいけれど、私は私個人の感覚として、
おおーっ、と思う部分がたくさんあった。
多分、一般的な読み方とは視点が違うと思う。
それと、おこがましいのだけど、思考の持っていき方が似ていると思った。
感性ともいうけど。
で、もっと言えば、コレは私が書いた文章か?という部分が何ヶ所かあった。
ドキっとする事数回。
そしてそして・・・・・校正ミス発見(爆)
ルビのひらがな、間違ってる所がありましたね(;^^) ガンバレ校正。
校正ってどんだけ難しいの、、、、と改めて実感。

で、泣けたか泣けなかったか。
というハナシの前に。
この本を読んでいながら、どの登場人物に一番自分を投影するかという事、かな。
これは書き手が「息子」だから、子どもの立場から母やまわりの大人の事をを語っている。
でも、その語っている中に、またいろんな姿が浮き上がるので、
いろんな人の立場になっていろんな角度から家族というものを考えさせられる。
私はやはり自分が母の立場なので、70%はオカンの立場で読んでいた。
残りのほとんどは子どもとしての自分で。
それで、もっと言えば。
自分にもなかなか過酷だった闘病経験があるので、ますますオカンの立場になって読む。

そうすると、涙が出てこない。
親って、特に母親ってそういうものじゃないかと。
どこか肝が据わっているというか。違いますかね。

そして、病人本人は、ある意味自分が病気になった方が楽なんです。キモチの上では。
病人を身近で見ている方が苦痛なはず。
わが子が病気になったら、変わってやりたいと思うはず。
だから、オカンは病気になったのが自分でよかったと思ったはずだし、
これが反対に息子が病気だったら、オカンは生きた心地がしないわけで。
そう思いながら読んでいるものだから、違う部分で納得してしまう。
それと、病気の治療に関しても、もっと現実的な意見を自分の中で感じながら読んでいるので、
ますますクールに捉えていたかも。

もっと書いてもいいかな。
本の内容や言いたい事からははずれてしまうだろうけど。
スキルスと言われて(その前の段階で医者はなにしてたんだという憤りの方が強いけど)本当に自分の母親に抗がん剤治療がベストだと思うのかどうか。
スキルスといえば、アメリカのステルス戦闘機みたいに恐ろしいガンだ。
家族だったら奇蹟を信じたいのは痛いほどわかる。
1分1秒でも長く生きること、奇蹟を起こす事を望むのが家族であるのは十分わかるけど、
もし自分がスキルスと言われたら、私は迷わずホスピス行きを希望する。
家族から「少しの可能性にかけてみよう」と言われても「やだよ」と言うはず。
ガンにもいろいろあってね。私はスキルスと闘う気はない。
でも、抗がん剤の苦しみを目の当たりにしなければわからない事でもあり。
その前に、甲状腺ガンの手術をした時に、「まだそれらしきものが少々あるけれどそっちはきにしなくていい」という医者の言葉を読んで目を疑った。
アンタ、ガン細胞が肉眼で見えるんですか。ましてや目で確認できるものをなぜそこで放っておけるわけですか、と。
そんな事を考えながら、自分のガン治療に対する考え方や死生観を照らし合わせていくと、読みながらどんどんクールになっていく。
ヘソマガリ?いや現実。
でもこれは、闘病記じゃないしね。
そこを妙にリアルに感じてしまう私のキモチという事。

そして、この本で一番希望を持てたこと。
親として、この思春期の子どもたちウサウサいる生活の中で、挫折感に打ちのめされそうになるけれど、もしかして子どもって最後にはこうなるの?と思わせてくれた。
でも、それもこれも、どこまで本気で親をやったかという事に尽きるのだけど。
ああ、このオカンのような親ではないな、、、、と思うとまた落ち込んだり(笑)
でもこのオカンの息子であっても、これだけ遊びほけてちゃらんぽらんな時期があった事を思うと、きっと30歳になる頃には何か自分の人生と言える方向を見つけてくれるのだろうか、とも思えた。この部分に関して、私はこの本に感謝する。

真面目なこと、美しい事、思いやりや誠実さをバカにする風潮もある社会になってしまった。
でも、そういう事を直球で投げた著者はすごいと思う。
くせ~とか、だせ~とかいう人だって、本当はこう思ってるんだよね。
カッコ悪いと思いこんでいるだけで、本当は人の心なんて根底では同じだろうし。

読み終わってそこらに置いておいたら、中学生の末娘が「なんでこれあるの???」と目を丸くして聞いてきた。
この山ザル娘が知っているくらいなのだから、よほど話題の本なのね。
私は息子に読んでほしいと思っていたけど、真っ先に持って行ったのが末娘だった事に非常に驚いている。
これを読んで、あの赤ちゃん末娘のアタマの中は何を思うのだろうか。興味津々(笑)

言いたい事は書きつくせないけど、オシマイ。

追記ですが
オカンと私、誕生日が同じらしい♪(* ̄ー ̄)v

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by kabo518 | 2005-10-15 13:30 |