空飛ぶ車で石巻

石巻に飛んだ。
うちのナビにはない有料道路だったらしく、
私の車は何もない空間をひたすら飛んでいた。
そして、ある所でやっと着地し(たらしい)、無事三陸道に着陸したもよう(笑)
となりに乗っていた友人とゲラゲラ。
文字通り、空飛ぶ車。
空を飛んだので、料金所の手前で「料金はゼロ円です」とナビに言われた。
そんな事言われなくても、最初からゼロ円のつもりですけど。
高速無料は本当に助かる。

1軒目で荷物をおろしたあと、南浜町へ。
門脇小学校のあたり。
そこを通過して、小学校体育館の避難所へ。
今日は話しをしてばかりだったので、撮影を忘れた。
私はどうも「写真とらせてください」と頼むのが下手で、
下手というより、言い出しにくくて、結局言いだせずに帰ってくるパターンが多い。
写真を撮らせてください、と言われたら断りにくいだろうなと思うと、
やっぱり自分から言い出せずにそのまま帰ってくる。
でも、何度も会っている人は「写真いいの?」と聞いてくれる。
ブログで報告するとわかっている人は、こうして逆に気遣ってくれる。
申し訳ないけどありがたい。

それとは関係なく、もうちょっといいカメラと撮影技術を身につけたい。
言ってるだけで、なかなか実現せず。

テレビで、仮設に当選しても入らないケースが多い、と報道があった。
その理由に「仮設に入ると支援が打ち切られるから」という事があり、
それが前面に出ているように思う。
確かにそれも大きい。
避難所にいれば、生きていく事はできる。
おいしいかまずいかは別としても、食事があり、寝る場所もあり、毎日じゃなくてもお風呂も入れる。
眠れないほど寝苦しい暑さとか、食べる気になれないお弁当とか、そういう事はヌキにしても、生きていく事はできる。

だけど、仮設にもいろいろあり、
たとえば4畳半一間に一家がぎゅうぎゅう詰めになるとか、
たとえ4畳半二間あったとしても、そこで現実に生活する事を考えると、
はたして「仮設に当選してよかったね」となるのかどうか。

あるいは、どこかの貸家あるいはアパートなどと、仮設を天秤にかけた時に、
どんなに仮設で即「家電○点セット」を使えるといっても、やっぱり貸家に入りたい人も多いはず。
ただ、そういう一般賃貸を県で借り上げてもらっても、「家電○点セット」をもらうには1ヶ月半ほどかかるという話。
これでは、どんなにいい場所を見つけられたとしても、すぐに使いたい冷蔵庫や洗濯機をどうしたらいいのか。
家電の申請をしても、もらうのに時間がかかりすぎる。
1ヶ月半も待っていたら、いまから申請しても、夏が終わってしまう。
冷蔵庫・・・・・

じゃあとりあえず仮設に入って、そのあと賃貸に引っ越そうと思っても、
一旦仮設(あるいは借り上げ賃貸)に入ってしまうと、変更は不可。
そこを出るなら、そのあとは自費ということになる。
仮設→仮設はもちろん、仮設→借り上げも不可。

だからみんな慎重になる。
あとから「やっぱりこうすればよかった」とならないためにも、
どうしたら自分たち家族にとって一番いい方法なのかを考えるのは当然。
だから、仮設に当選しても、喜び一杯で入る人ばかりではないということ。
テレビで見ると、生活援助が打ち切られるから入らない、みたいに見えてしまうけど、
こまかく話しを聞いてみると、それぞれにいろんな事情を抱えているのがわかる。

人から助けを受ける状態。
震災前までは、みんな同じように普通に暮らしていたのに、
あの時から一変して、
「助けられる人」「助ける人」の線引きができてしまった。
「助けられる人」から「助ける人」に移行できる人はまだいいけれど、
やっぱり、家という決定的な「住む場所」を奪われた人たちは、
ある意味、弱い立場に立たされてしまったわけで、
私はこうして一所懸命物を集めて運んでいながら、
人から助けられるつらさ、物を受け取る気持ち、を考えてしまう。
考えすぎたら何もできないけど、
「もらって嬉しい」だけではない事を忘れずに、届けたいと思う。

「支援」という言葉、実は好きではない。
便宜上使っているだけ。
感情的な支援も好きではない。
ただ淡々と冷静に力強く。
ブログで発信しているのは、支援してくださるみなさんに対して。
被災した方々には、静かに接していきたい。
「こんなにしてあげましたよ」になってしまったら、
もうそれは支援とは言わない。

そして行政に望むのは、
ルールはルールであっても、もっと頭の良さを発揮してもらいたいということ。
釘1本打てずに網戸もつけられないボロ借り上げ仮設。
釘を打ってはいけないというルールがあるなら、ルール変えてください。
かおる亭流に言うと、こうなる。
「役所ってバカなんじゃないの?」
こんな悪態さえ、通じない。
ボットントイレからどんどん湧いてくるハエ。
本当にこの方たちの健康を守れるんですか。衛生面を考えたことありますか。
現在2011年。

とにかくなんでもいい。
4ヶ月間、寒くて暑くて、ホコリが舞ってうるさくて、
ダンボールの仕切りの中で、一度も炊きたてのご飯を食べていない人たちを、
もういい加減なんとかしてほしい。
ホントに寒かった。そして今はホントに暑い。
どうやったらあの暑さの中で心身共にまともでいられるだろう。
私は51歳。クーラーのある部屋でこれを書いている。
避難所に行くと、私よりずっと年上の方々ばかり。
自衛隊も撤退して、現在の夕食はお弁当。
そりゃ生きてはいけるけど、毎晩毎晩、味の決まった280円程度のお弁当を食べる事を想像してほしい。
そこにいるだけで元気を失う環境の中で、そのお弁当を毎日食べられかどうか。
コンビニ弁当だって、毎日なんて本当にツライ。(娘のコンビニバイトで経験済)
「コンビニ弁当以下なんだよ」と。

近くの友だちの家に行って、即席ラーメンをごちそうになったの。
いや~、おいしかったぁ~。
いつもあたりまえに思っていた即席ラーメンが、こんなにおいしいなんてね~!


人生の先輩にこう言われて、私はどんな顔で返事をすればよかっただろう。
とっさに「あら~、よかったね~♪」とは言ったけれど、
冷蔵庫もないところで4ヵ月。

日本の国が信じられない。



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by kabo518 | 2011-07-13 23:57 | 震災・支援